2016年7月
誰もがワクワクする新たなシルクロードを世界へ
山鹿市の大きな柱として先進的な養蚕業を発展させたい
常温無菌飼育のシステムを軸にした新しい養蚕は、かつて農家で行っていた養蚕業とは一線を画した先進的な飼育方法です。
2年前に初めて、(株)あつまるホールディングスの島田俊郎社長からお話を伺った際、「ぜひとも山鹿の地で」と強く思いました。それからすぐに、担当職員も桑園や工場用地を探し出して、短い期間の中で島田社長のご決断を仰ぐことができました。
これも、新たな養蚕システムが大きな魅力であったこと、また山鹿の地が元々養蚕の歴史と文化を有していたこと、さらに島田社長をはじめ、社員の皆様の情熱と様々な方とのご縁から、非常にスピーディに物事が運んだのではないかと思っています。
本市としましても、この一大プロジェクトを山鹿市が前進、発展して行く上での大きな柱にしたいと考えており、これまで桑を栽培する農地の提案、関連道路の利便性・安全性の確保、また工場建設用地の譲渡などを行ってまいりました。
今後も、(株)あつまる山鹿シルクを主体として、新たなシルクの量産体制が確立され、本プロジェクトが大きく展開できるよう、行政的な手続きや人的支援はもちろんのこと、関係各社(伊藤忠ファッションシステム、リバースプロジェクト)の皆様と共に、全力で取り組んでいきたいという熱い想いを抱いております。
あつまる山鹿シルクのみならず、熊本県、伊藤忠ファッションシステム、リバースプロジェクトなどチームが連携して取り組んでいる
山鹿市の夢と希望、そんな事業への期待
シルクには、衣服としての高級感はもとより、最近では健康食品や化粧品、先進医療の分野に至るまで、幅広く利活用されることが実証されていますし、本工場で生産される高品質・高機能シルクが、あらゆる分野へと展開していく大きな可能性と発展性を有しているのです。
私たち行政は、迅速かつ確実に事業を進めていくことも大きな仕事のひとつですが、同時に市民の皆様に夢と希望を持っていただくことも大切な役割であると考えます。
伝統的な日本蚕糸業の保存・継承はもちろんですが、最新のシステムで活性化したジャパンブランドとしての「やまがシルク」を、国内はもとより全世界へ向けて発信していくことは、市民の心にワクワクするような夢と、大きな期待をもたらしてくれるのではないでしょうか。
「SILK on VALLEY YAMAGA -新シルク蚕業構想-」この壮大なプロジェクトを、山鹿市が誇る地域産業として創生し、山鹿市、ひいては熊本県から世界へと羽ばたき、新たなシルクロード(絹の道)として誕生することを心から期待しています。