PROJECT取組の紹介

PROJECT05

新シルク蚕業の仕組みと可能性

新シルク蚕業とは?

 絹(シルク)産業は、明治維新以降、日本の経済発展を支える重要な産業として、全国各地に存在していましたが、化合繊の普及と中国を始めとする廉価製品の生産拡大により、国内におけるシルク産業は、急速に縮小。かつて、隆盛を誇った熊本県のシルク産業も同様に、衰退の道を辿ることになったのです。

 しかし、ここにきて産業としてのシルクの利用価値は、格段に向上の兆しを見せています。

 ファッション用途での高級志向と、高品質要求による国内産シルク需要への回帰、そしてさらなる品質の向上と用途拡大を図るため、カイコの遺伝子組み換えによる研究開発なども活発化しており、今まさに「新シルク蚕業」として、新たなビジネスステージが開かれつつある産業分野であると目されています。

 また、世界的に見ても、この分野へ先進的に着手する企業は少なく、他に先駆けて事業化することで、絶対的な優位性の獲得が可能となる魅力も持っています。

 そこにいち早く着目した企業が、熊本市に本社を置く㈱あつまるホールディングスであり、世界に先駆けて最先端の生産システムを導入した周年無菌養蚕工場を核として、より高機能で高付加価値の素材・商品を創造・創出して行くこととしています。

 この魅力的で新たなシルク産業の未来像を提示し、実践していくなどの活動を通して、地元の雇用創出と地域経済の活性化を図ることこそ、「新シルク蚕業構想」の最重要命題であると考えています。

 このように、夢と魅力ある可能性を無限に秘めた新たなシルク産業を、ここ「やまが」の地から創り出していくのです。

現在の国内シルク産業の課題

養蚕農家の減少、蚕糸業者等の高年齢化に伴い、国内シルク産業としての存続が危ぶまれている状況にある。
当時、日本の蚕糸技術力(蚕種(卵)・養蚕・製糸・絹織物など)は、世界最高レベルに達していたが、国産繭(生糸)の生産縮減とともに、高齢化・後継者不足による職人の減少、また技術革新などの品質向上意識の低下によって、近年では新興国に後塵を拝し、世界最高品質を誇った日本産シルクの時代は、過去のものに。
現在、国内でも新たなシステムによる繭・シルクの量産体制を構築する動きもあるが、数十年にわたり停止している日本の蚕糸技術レベルを、現在の世界水準以上に引き上げるには、産・学・官での連携した技術革新(技術者の育成、ロボット・ICT技術開発など)が喫急な課題となっている。
世界市場(新分野)における新たな需要動向に鑑み、高い機能性と付加価値を備えた「プレミアム・シルク」開発と、それを量産できる「新養蚕システム」の構築も非常に重要なポイントである。

新シルク産業創生への可能性

世界的にも生産量が減少している傾向にあるが、新たな分野をはじめとする需要は増加傾向にあり、そこには確実にマーケットが存在する。
現在、様々な分野で多くの研究開発が進められており、また日本国内企業による高付加価値テキスタイルの生産力向上の傾向もあるため、高効率で高機能・高付加価値な繭・生糸・絹糸・絹織物の生産が可能な状況が整いつつある。
加工技術や研究開発の進歩により、医療品や化粧品、また食品等への用途開発が進み市場規模は拡大傾向にある。
企業的生産・経営を行う大規模なシルク産業への参入者が少ないため、競合がほとんどいない市場。

シルクを活用することが可能な用途一覧